設⽴の趣旨
⼀般社団法⼈ アルミ配管設備⼯業会設⽴の趣旨
現在、空調の冷媒配管は銅管が 99%以上のシェアを占めていますが、近年の電⼦機器類の普及に伴うプリント基板の急激な需要増や、新興国の発展に伴う需要増加による価格の⾼騰が懸念されています。
直近では2016年9⽉におよそ4,600ドル/トンだった銅価格は2017年9⽉には6,900ドル/トンまで上昇しました。
更に今後電気⾃動⾞(EV)の普及に伴い、10年後にはその需要量は9倍に拡⼤するとの予測もあり、その供給体制にも懸念を抱く業界関係者も多いのが実情です。
これらの事は、現在堅調な推移を⽰している建築リニューアル⼯事や、オリンピック関連施設の空調⼯事の価格や材料供給に関しても⼤きな意味を持ちます。
⼜、COP21以降環境問題に関する世界的関⼼は⾼く、CO2問題やリサイクル問題も新材料検討時には考慮されなければなりません。
上記の問題等のリスク回避を⽬的に、銅管に変わる材料としてアルミが有望です。
アルミには次のような特徴があります。
- 重量が銅管の1/3と軽く、⼯事作業者への負担が少ない。
- リサイクルが容易(アルミ⽸のリサイクル率は94.7%(平成24年度))
- コストが銅の1/3と経済性も良い。
- 耐⾷性に優れている。
- 毒性が無い。
- 鋳造しやすい。(低溶融点:660.32℃)
- ⾼強度である。(航空機等にも使⽤)
- 加⼯性が良い。(展性に富む)
これらの材料特性から、次世代の空調冷媒⽤の配管材料としてアルミニウムが適していると⾔えます。
アルミ配管の普及を⽬的として、⼀般社団法⼈ アルミ配管設備⼯業会を2018年1⽉31⽇に設⽴致しました。
(英語名称:Aluminium Plumbing Equipment Association)
広く参加企業を募り、アルミ配管普及のための規格の整備、試験⽅法の確⽴等を進める予定です。